四半期アウトルック

クレジット・アウトルック:AI銘柄の魅力は人それぞれ

AIブームがクレジット市場に活気をもたらしていますが、テクニカル面の変化とタイトなスプレッド水準は、慎重なアプローチが不可欠であることを示唆しています。今回の四半期アウトルックでは、経済およびクレジット市場に関するロベコの最新の見解と、今後の展望について概要を提示します。


執筆者

    Matthew Jackson
    Portfolio Manager
    CIO High Yield, Portfolio Manager

まとめ

  1. リスク資産(含むクレジット)はファンダメンタルズに下支えされている印象
  2. テクニカル要因は極めて堅調だが、状況に変化の兆しも
  3. スプレッドは到底割安と言えない水準で推移、バッファーは限定的

この1年間は投資家にとって、振り返れば、順調ながら混沌とした1年だったと言えるでしょう。主要な株式市場ではリターンが2桁の水準を記録し、クレジット市場でも超過リターンがプラス圏で推移しました。さらに、ゴールド(金)への投資は期待以上の成果を上げました。その一方で、長期年限の欧州国債、米ドル、原油(ロング)を保有していた投資家や、直近の動きとして暗号資産の強気筋にとっては、少し違った印象だったかもしれません。

テクニカル面は、おそらく現在がピーク

2025年全体を通して、金融市場は「何か」に対して神経質になっていたように思われます。もっとも、現時点では、関税の影響や財政赤字の持続可能性、地政学リスクをはじめとする従来からの懸念に対する注目はいくぶん薄れ、人工知能(AI)ブームやプライベート・クレジット市場に潜む「Cockroach(隠された不良債権)」など、新たな懸念が浮上しています。当面は、これらのテーマがマーケットの話題の中心になる可能性が高いものの、その他のテーマへの注目は一時的に薄れただけで、消滅したわけではないと考えています。

年初時点でスプレッドがすでにタイトな水準で推移していたことを踏まえると、数多くの波乱要因がくすぶる中で、クレジット市場の底堅さは特に印象的でした。年間を通して世界中で金融緩和が幅広く推進されたことが、支援材料の1つになったのは明らかです。この流れは持続する見通しですが、とりわけ米連邦準備制度理事会(FRB)の今後の方向性が重要な焦点になる見込みです。


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